「ウイスキーって美味しいの?」——これは編集長の私が、いちばん多く聞かれる質問です。
結論から言います。最初はほとんどの人が美味しいと感じません。でも、入り方さえ間違えなければ必ず美味しくなります。
この記事では、なぜ最初は美味しくないのか、どうすれば美味しく感じられるようになるのかを、遠回りせずにまとめます。
正直に言うと、最初の一杯はきつい
私はこれまで、ウイスキーに挑戦して挫折した人を何人も見てきました。同時に、最初は苦手だったのに今では毎晩飲んでいる人も見ています。
この差はセンスや味覚の問題ではありません。ほぼ全員、入り方でつまずいています。
- いきなりストレートで飲んだ|度数40%以上をそのまま飲めば、刺激で味は分かりません
- 安い大容量ボトルから始めた|コスパ重視の銘柄は、香りの要素が少なく設計されています
- 飲み会で一気に飲んだ|味わう状況ではありません
- 1本で判断した|ウイスキーは銘柄ごとの差が、他の酒より圧倒的に大きい
ワインで例えるなら、渋い赤ワインをコップで一気飲みして「ワインは苦い」と結論づけたようなものです。
なぜ飲むほど美味しくなるのか
ウイスキーには、他の酒にはない特徴があります。慣れるほど、拾える情報が増えていくという性質です。
最初はアルコールの刺激しか感じません。ところが何度か飲むうちに刺激に慣れ、その奥にあったバニラ、ハチミツ、洋ナシ、レーズン、煙といった香りが立ち上がってきます。急に増えたわけではなく、最初から入っていたものが、やっと見えるようになるのです。
この感覚に一度気づくと、そこからは早いです。「前は同じに見えていたものが、全部違って見える」という体験になります。
美味しく感じるための3つのコツ
① ハイボールから入る
最初からストレートで挑む必要はまったくありません。ウイスキー1:炭酸水3〜4のハイボールから始めてください。
炭酸で香りが分散し、アルコールの刺激も和らぎます。それでいてそのウイスキーの個性はちゃんと残ります。飲み方の詳細は【初心者向け】ウイスキーの美味しい飲み方3つのポイントにまとめました。
② 最初の1本を間違えない
ここが最も重要です。入門にはクセの少ない銘柄を選んでください。
具体的には、アイリッシュウイスキーかスペイサイドのスコッチ。逆に、いきなりアイラのスモーキーな銘柄を選ぶと、多くの人は脱落します。産地ごとの違いは世界5大ウイスキー完全ガイドとスコットランド6大産地ガイドで確認できます。
具体的な銘柄は【初心者必見】おすすめウイスキー10選から選べば、まず外しません。
③ 知識を少しだけ入れる
これは意外に効きます。「なぜこの味がするのか」を知っていると、同じ液体が違う味に感じられます。
たとえば「バニラのような甘さはバーボン樽から来ている」と知っているだけで、その香りを探しにいくようになる。探せば見つかるし、見つかれば美味しくなる。樽で味が決まるあたりから読むと、次の一杯の解像度が変わります。
それでもダメだったら
正直に言うと、どうしても合わない人もいます。それはまったく問題ありません。飲めなくても困ることはありませんし、無理に飲むものでもありません。
ただ、味は分からなくても知識は身につきます。相手の好みに合わせて一本を選べる人は、飲める飲めないに関係なく強いです。バーで「この人に合いそうなのはこれです」と言えることの価値は、思っているより大きいと思います。
まとめ
- 最初に美味しくないのは普通。入り方の問題であって、味覚の問題ではない
- 刺激に慣れると、隠れていた香りが立ち上がってくる
- ハイボールから入り、クセの少ない銘柄を選ぶ
- 少しの知識が、そのまま美味しさに変わる
次の一歩はウイスキー入門!種類・選び方・楽しみ方を徹底解説から。仕組みから知りたい方はウイスキーはこうして生まれる|製造工程6ステップへどうぞ。
